『音』を語る上で、もっとも大事なことの一つを私は今までここに書き込んでいなかった。それが今から述べる『音の種類』である。タイトルにもあるように、音というものは大きく3つの種類に分別することができる。それが、純音・楽音・そして、噪音である。
純音(じゅんおん):一切の倍音成分を含まない音のことである。波形的には、きれいな正弦派を描く。音程の判別はできるが、音色というものは事実上存在しない。音叉の音などがこれに近いが、自然界では普通聴くことができない音である。
楽音(がくおん):一定の周波数の波を持つ音のことである。純音同様、特定の高さの音として認知できるが、更に倍音成分を持ち、その倍音の含まれ具合によって様々な『音色』というものが存在する。人の声、管弦楽器の音、コップをたたいたときの音などがこれに当たる。世の中に存在する音の半分、いや3/2は楽音ではないかと思われる。
噪音(そうおん):特定の周波数を持たず、波形も全く周期性を持たない音・・・・・このような言い方をするとなんだか難しいが、簡単にいってしまえば『ノイズ系の音』である。特定の高さの音としては認知できず、高いか低いかの判別しかできない。波の音や、テレビで移らないチャンネルを選局したときに出るザーッという音がこれに当たる。
一般的に、『ザーッ』、『シューッ』、『ゴーッ』などと表現される音のほとんどはこの噪音である。
さて、ここではっきり言っておかなければならないことがある。それは、
と言うことである。よく机をたたいた音や雨の音などを聞かれたりすることがあるのだが、これらの音は限りなく噪音に近い音であるからドレミで言い表せるものではないのだ。そこら辺のところ、ご理解いただきたい。